【 熊本支部 】今山大師の平和観音

  活動報告

【熊本支部】活動報告

先日、延岡(宮崎県)にある今山大師を訪れ、平和観音にお参りしてきました。この観音様は、ブーゲンビル島のタロキナ観音と同じ像です。

建立者は当会の会員だった故・松谷希次さん。歩兵第23聯隊の伍長として、第一次タロキナ作戦に参加され、昭和19年1月23日に左足首を負傷、歩行困難となりました。撤退命令が出て部隊に取り残された松谷さんは、壕の中で丸一日を過ごし、いよいよ自決を覚悟します。そのとき、撤退したはずの戦友たちが、担架を持って助けに来てくれました。彼らは100キロ余りの道のりを、野戦病院を中継しながら、1ヵ月以上もかけて松谷さんを兵站病院へと運んでくれました。入院中に、第二次タロキナ作戦が始まり、彼を助けてくれた戦友は皆、戦死しました。

戦後、松谷さんはブーゲンビル島を何度も訪れ、遺骨収容活動を行ってきました。

同時期、タロキナで観音像の建立事業も始めました。5年間の交渉の末、昭和62年に開眼大法要、平成14年には同じ観音像を今山大師に建立され、毎年、負傷した1月23日に慰霊祭を執り行っていました。

写真は、現在の今山大師の観音像です。

DSC_2366今山漢音3

「亡き戦友(とも)に 自決寸前 救けらる

往時想えば 涙溢るる」

 

松谷さんの思いは、今も当会会員に受け継がれています。