ソロモン文庫 その4

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ソロモン戦域に関する書籍や資料の紹介です。
 
『苦難の道 ガダルカナル島参戦記』木造 博 著 昭和63年 私家版
 
一木支隊第二梯団速射砲中隊員であった著者が書き綴った参戦記です。
 
一木支隊第二梯団は、川口支隊に配属され、「熊大隊」として総攻撃に参加した部隊です。
 
川口支隊主力は「ムカデ高地」より飛行場へ総攻撃を敢行、「熊大隊」は陽動部隊として右翼より攻撃を実施しましたが、第一陣歩兵部隊は米軍陣地前でバタバタと斃れ、敵の第一線を越えることは叶いませんでした。
 
米軍M3スチュワート軽戦車が、倒れた将兵を蹂躙しながら威力偵察を行う中、木造少尉の所属する大久保速射砲中隊は、虎視眈々と敵戦車が有効射程圏内に入るのを待ち構えていました。
 
先頭の敵戦車が砲前500メートルに接近した時、大久保中隊長の射撃命令と共に四門の速射砲が一斉に火を吹き、たちまち敵戦車を貫通、14輌中10輌近くを撃破する戦果を挙げました。
 
ガ島における陸上戦闘で、極地戦での数少ない勝利を記録した一冊です。
 
ソロモン文庫4
『苦難の道 ガダルカナル島参戦記』木造 博 著 昭和63年 私家版